カサゴ（アラカブ、ガシラ）

外見に似合わない食味で高級魚。日本全国殆どに生息しているため非常に馴染み深いターゲットである。スズキ目メバル科カサゴ属

実はゲーム性の高いターゲット

アジング、メバリングで底を取ると・・・「コンッ」と当たってくる為に、ライトゲームの中でも外道扱いされることが多いが、本気で数や型を狙うとシーズンや潮回りで明確な地合いがあり、実はゲーム性も高い魚である。

カサゴのポイント

一見、同じように見える穴でも潮の出入り、角度やテトラの組み方等で良い魚の入っている場所が違う。また、良い魚の釣れた穴には次回も違う魚が入っていることが多い。１等地争いが繰り広げられていることが容易に想像できる。日中は暗い場所を好むが、夜は砂地のオープンな場所でも釣れる事がある。ポイントとしてはテトラや岩礁帯の身を隠すことの出来る場所。基本日中でもテトラ等の穴の中を探れば釣れるが、大型を狙う場合、潮通しの良い場所を夜に狙う方が堅い。また、底にベッタリと張り付いているイメージが強いが、見落としがちなのが、壁である。水深が１０メートルある岸壁でも１メートルのタナで釣れる事から壁にも柔軟に張り付いて獲物を待ち構えている事が想像出来る。海草類にも着くが、底を取りにくいのも事実。リグを上手に扱う自信のある方は是非チャレンジして頂きたい。何にでも反応し易いカサゴは手付かず、つまり他の人の釣りにくい場所を積極的に狙うのが釣果の鍵となる。

カサゴの生態

カサゴはメバル同様に卵胎生。冬に接岸し、１２月～１月初旬に抱卵する。落ちて行く物に興味を抱く為に、極力上下のアクションを意識して誘いをかける。底をズル引きする方法もあるが、重要なのはセットするワームの浮力。テール側が軽いと食いやすいのかバイトが増える。これは食性にも関係していて、カニ等を好むカサゴにとって、カニがハサミを使い威嚇しているように見えるからでもある。

根掛かり対策

基本、障害物のある底ベッタリを狙うことになるので、ある程度は仕方ないのだが・・・根掛りはアングラーのモチベーションまで下げてしまう。これを、極力回避するのがラインテンションを掛けたままで着底の分かる重さを選択すると言うこと。ご存知な様に同じポイントでも潮の満ち引きや流れの強さでリグのウエイトを小まめに変える方が結果が出る。

リグの具体例１（ジグヘッドリグ）

ワームをセットするだけのシンプルなリグであるが、フックはオフセットかネムリ針を使うとよりストラクチャー際をタイトに攻めることができる。

リグの具体例２（ダウンショットリグ）

オフセットやマス針でオモリを１０～２０センチ下にセットする方法。これだけで根掛りが激減する。ポイントとしては、フックを結んだあとに１度、上からラインを通しておくこと。これでフックポイントが必ず上を向く。シーズン的にウィードが激しく茂る時期に最も有効であり捨石やテトラ際を狙うのに良く使うが、逆にテトラ穴に直撃するような釣り方は苦手となる。

リグの具体例３（テキサスリグ）

逆にこれはテトラ穴等を直撃するのに有効なリグ。それだけに、オフセットフックを使用するべきである。バレットタイプが多いが、ビーンズやビーンズＴＧのように進化したものが主流となっている。ウェイトとフックの間にビーズを入れるとアピールになる・・・と紹介されていることが多いが、根魚は居れば口を使うことが殆どで、むしろラインの結び目を保護する働きの方が重要である。